李セドル九段に勝った囲碁ソフトAlphaGoについて

現代最高の囲碁棋士と云われている韓国のプロ棋士李セドル九段とグーグルが生んだ最強囲碁ソフトAlphaGoの5番勝負が行われ、4対1でAlphaGoの勝利となった。囲碁の世界ではコンピュータがプロ棋士と互角に勝負できるのは少なくとも10年後と言われてきたが、今回の結果を受けてプロ棋士の間では衝撃が走っている。
しかし、囲碁ソフトがプロ棋士に勝ったのは事実であるが、AlphaGoの性能を見たとき、一般的にこの様な高性能のマシンを使うことは出来ないので、市販されているコンピュータの能力程度でプロ棋士に勝つのはまだまだ先と考えられる。

alphagoの対局風景

alphagoの対局風景

スポンサーリンク
スポンサーサイト

AlphaGoの性能

AlphaGoの性能はCPUを1202個、GPUを176枚搭載されていると報道されているが、我々が家庭で使うコンピュータはCPUが1個、数え方によっては4個程度である。GPUは一般のコンピュータでは使用されないが、ゲーム用のコンピュータでは1個搭載されていることが大半である。このGPUは同じ様な計算を何万と行う特殊な計算では化け物のような能力を発揮する。GPU1個でCPU数百台の能力を発揮することもある。GPUが176枚も搭載されている規模のコンピュータは日本では大学など数は多くないと思われる。この大規模なコンピュータとリソースが使用できるのはグーグルのようなAIの超一流企業だけである。
AlphaGoの研究者たちは約3,000万に上るトップ棋士のさまざまな打ち手を集め、AlphaGoの学習させたそうである。また、その後自分自身で対局させ、どの手が勝率に結びつくか繰返して検証されているようである。さぞかしデータ量も膨大になっていることであろう。

市販レベルのコンピュータで応用できるか

囲碁ソフトとして意味があるのは市販されているコンピュータの性能レベルで利用できることである。いくら強力な囲碁ソフトを開発しても日本に数台しかないコンピュータしか利用できないのでは意味がない。
今後の問題は今回のAlphaGoの性能をコンパクトにできるかであるが、私は10年かかっても無理と考える。AlphaGoのように物量に任せた手法ではコンパクトにできないと思われる。何か別のアイデア・手法が必要である。また、性能についても10年の間に一般に利用できるコンピュータの性能も向上するが、それでも今回使用されたマシン性能の10分の1程度の能力であろう。
今回のイベントは話題性はあったが、コンピュータの囲碁ソフトと囲碁棋士が日常的に戦うのはかなり先のことと思われる。

AlphaGoの特徴

棋譜を見て感じたこととソフトの特徴から判断してAlphaGoは以下の特徴を持っていると思われる。

大局観が優れている

3,000万のトップ棋士の棋譜を研究したようであるから、どのような場面でどこに打つのか一番勝率が高いかはすでに集計されており、回答を持っているはずである。石の配置が単純な碁では最適なところに打ってくる確立が非常に高いと想像される。今回の対戦でもAlphaGoは徐々に優位性を確保している。

不明確な碁形の碁は苦手のはず

いろいろな石が複雑に絡み合った碁は多分苦手であろう。幾ら膨大な処理量を誇るAlphaGoでも石が複雑に絡み合ってくると過去に例示がなく、その変化をすべて読みきれるものではない。このようになるとプロ棋士の直感の方が有利になるように思う。劫が苦手と言われているが、これも各劫立ての損得勘定が瞬時にはできないためである。

AlphaGoに勝つ秘訣は碁形を複雑化することである。そうすれば当面はプロ棋士が勝てるであろう。

スポンサーリンク
スポンサーサイト

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

スポンサーリンク
スポンサーサイト