AudioBox 22VSLの使用感想1

USBオーディオインターフェイスのAudioBox 22VSLとその関連製品を購入した。まだ1週間だが、先ずは購入した動機、少し使ってみた感想などを記載する。
先ずは購入の動機から。PCのディスプレイから流れる音はあまりにも悪いので、PCの音楽環境を改善しようと思い検討を始めた。現在の音楽環境は殆ど1と0の数値(デジタル)で記録されており、これを音楽として聴くためには空気振動であるアナログに変える(DAC)が必要であるが、この変換性能が音質を左右する。当然、PC内部でもDA変換が行われているが、PC内部は騒音の巣窟で性能はあまりよくないとのこと。そこでUSB接続から外部でDA変換機能がある製品の検討を始めた。

最初は単純にDAC機能だけに特化した製品の検討を始めたが、それに少しの資金を投入すればマイクで録音し、PCで音楽が作れるいわゆるDTMができるUSBオーディオインターフェイスが購入できることが分り、コンデンサーマイクなどを持っていたこともあり気持ちがそちらの方に動いた。

USBオーディオインターフェイスで手頃な価格で評判のよいのはローランドのQUAD-CAPTUREであるが、更に安い価格で面白い製品はないかと探していたところ、見つかったのがAudioBox 22VSLである。ハード単体ではQUAD-CAPTUREより性能的に劣るのでないかと思うが、私自身それほど優れた耳を持っているわけでなく、そこそこのDAC機能を持っているのであればAudioBox 22VSLで不満を抱くことはないだろうと判断した。一番心を動かされたのは添付されているDAWソフトStudio One Artisで、特色があり、少しいじってみたくなったためである。QUAD-CAPTUREにも有名なSONAR X1 LEが付属されているが、以前ZOOM R8を購入したとき添付されていたCubase LEを持っているので、今回は特徴のありそうなStudio One Artisの方に興味が惹かれた。もし、Studio One Artisが能力不足で使えなければCubase LEを利用すればよいとの判断である。

いつまで使用するか分らないので、キャンペンということで6千円相当のPreSonusヘッドホンのHD7が同梱されている安価な商品を購入した。内容はUSBオーディオインターフェイスのAudioBox 22VSL、DAWソフトのStudio One Artis、ヘッドホンのHD7の3点セットで2万弱である。

先ずはドライバーソフトのインストール作業であるが、同梱されているものは最新のものでない可能性があるので、ネットから最新のものをダウンロードしてくれとのことである。90頁程度の日本語マニュアルが添付されているが、ネットのソフトの説明は英語なので、少し戸惑う。作業の途中にAudioBox 22VSLをPCに接続してほしいとのガイドがでるとのことであるが、どうも、最初は間違ったようである。再度、作業を行い、適当な時点で接続した。操作が正しかったのか疑問であるが、まあ、現在問題なく聴けるので正しかったのであろう。プログラム容量が少ないのであろうか、作業そのものは短時間で終了した。

Studio One Artisのインストール作業は同梱されているDVDから行う。最初にユーザ登録とソフトを使用するためのアクティベーションという作業が要求される。この作業はメールとのやり取り、長いプロダクトキーの入力など気を使う作業が多い。もっとも、Cubase LEを長期間使用しようとすると同種の作業が要求されるので、この種のソフトを使用する際の標準的な手続きなのかもしれない。

筐体はしっかりした作りである。ボリューム類の動きも良い。電源はUSB端子から供給され、USBをつなぐと自動的に電源が入る。PCの電源を落としてもUSBから電源は供給され続けており、LEDが点灯したままである。これを消すにはUSBを抜くしか方法がないので、USBをデックトップPCの裏側から接続することは止めた。

マイク入力は前面であるが、ホーン出力は裏面となっている。購入前は気になったが、筐体がコンパクトなことと、ヘッドホーンのコードは細いのであまり気にならない。マイクのコードは太いので、マイクと同じ方向にあった方が使い勝手はよいと思う。

USBに接続すると同時にドライバソフトでもあるVirtualStudioLive(VSL)が立上がり利用できるようになる。USBを抜くと自動的に元のオーディオデバイスに戻る。どうもAudioBox 22VSLは音質のコントロールをPCで行っているようで、PCの画面にVSLのコントロールが画面が表示される。コントロールできるのは入力、出力それぞれ、GETE,COMP,EQ,エフェクトなどであるが、ON,OFFで選択できるようになっている。

環境が整ったのでUSB2.0に接続してPCの音が聴こえるかテストした。手始めにYouTubeを聴いてみた。音は良いのであるが、どうもプチプチとノイズが入る。不思議なことにStudio One Artisに切り替えデモソングを聴くとノイズが入らないのである。いろいろと試してみたが、接続をUSB2.0端子からUSB3.0端子に付け替えた途端にノイズは消えた。どうも察するにカタログ上はUSB2.0ハイスピードとなっているが、実際はUSB2.0では能力不足なのかもしれない。USB3.0端子はUSB2.0の仕様であっても,供給される電源の容量も多いようであり、接続する製品の性能をフルに生かせるのかもしれない。

VSLはOSをバイパスしてカーネル・レベルで実行されるとのことであったので、PCが不安定にならないか危惧したが、現在までのところ、安定して稼動している。

キャンペンとして同梱されていたPreSonusのHD7のヘッドホーンは6千円相当のモニター用ヘッドホーンとの位置づけあり、現在の環境で聴く限り良い音のように感じる。多分、これ以上高級な製品を買っても現在ではその区別が難しいレベルである。ただ、少し大きいので、邪魔である。

さて、問題の音質であるが、ディスプレーの安価なスピーカで聴いている点から考えると劇的に改善された。以前はyoutubeでまともに音楽を鑑賞するのは無理と考えていたが、AudioBox 22VSL、HD7を通して聴いて考えを改めた。

念のため、HD7をダイレクトにPCのホーン出力に繋いで聴いてみたが、これもAudioBox 22VSLを買う必要がなかったと思われるくらい良い音がした。AudioBox 22VSLの音と比較してみたがyoutubeで音楽を聴いている範囲では区別できなかった。マザーボードに使用されているサウンドのチップは組立てPCでは標準的なRealtec ALC892である。PCの内部構造がよいのか雑音も感じられない。当初の目的からすると、先にヘッドホーンだけ購入して、オンボードのサウンド性能を確かめた方がよかったかもしれない。

マイクアンプの性能、以前勝った安物のコンデンサーマイクとダイナミックマイクで録音してみた。R8よりはゲインが多く得られたが、それでも、音の小さいリコーダーの録音には厳しいものがある。出来るだけマイクをリコーダーに近
づけて録音しているが、音量不足で、録音レベルを75%以上にしなければならない。コンデンサーマイクは録音レベルを上げるとマイクが悪いのか低音の唸りが生じる。EQで低音を消しながら運用することになりそうである。

超低レーテンシーで実行が可能と謳っているが、録音された音をヘッドホーンで聴きながら演奏するとダイレクトに聴こえてくる音と録音された音の間に若干遅れが生じ、違和感がある。今後、研究して一番遅れが少なく感じられる方法を探す。
その後も、多重録音機で実施しているように、先にPCに録音した音を聴きながら新たに録音を重ねる方法をいろいろ試してみたが、どうしても多少遅れが生じる。この点は、多重録音機の方が有利なように感じる。ただ、今回のシステムでは、録音する音はPCを通さないでダイレクトに聴いたり、PCに遅れて録音された波形は、容易に修正可能なような機能が用意されているようであり、今後、どの程度有効か確かめたい。

Studio One Artistはもう少し使用してから感想を書くつもりであるが、現在のところ使いやすいように感じた。ただ、MIDI機能がプアーなように感じる。

なお、Cubaseでもデバイス設定でAudioBox 22VSLを選択すれば問題なく使用できる。

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