囲碁AI「DeepZenGO」、趙治勲名人と対局の大胆予想

ドワンゴが日本最強の囲碁AI「DeepZenGO」と趙治勲名人の3番勝負を企画した。また、対戦されていないが趙治勲名人が圧勝すると予想する。

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予想の根拠

1)囲碁用AI「AlphaGo」の対局では高額の賞金金額であったため、イ・セドル九段が固くなり、実力が発揮できなかったと想像する。イ・セドル九段と趙治勲名人は両者プロ、棋力には大きな差はない。「DeepZenGO」と趙治勲名人との対戦では趙治勲名人の方が気楽に対戦でき実力を発揮してくれるような気がする。
2)マシン性能では囲碁用AI「AlphaGo」の方が「DeepZenGO」の方より格段に優れている。
「AlphaGo」はデータを蓄積する段階でGoogle Cloud Platformのコンピュータ資源(CPU1202個、GPU176基)と大規模なコンピュータ資源を使って学習させている。但し、対局用にはもう少し性能の劣るマシンが使用されているようである。これに較べ今回発表されたマシン性能は個人でも無理をすれば購入できる程度の規模のマシンである。
3)「AlphaGo」の使用しているディープラーニングの手法は正直なろころよく分からないが、人間のようにいろいろ学んだ経験を元に判断する能力だと想像する。イ・セドル九段との対局にあたっては、膨大な数の棋譜をコンピュータに学習させ、更に、自分自身で何億回と対戦させて、そこで学んだ膨大な記憶が基礎になって得た実力だと判断する。
このに対し「DeepZenGO」は囲碁の経験者が開発しているため、開発者の判断が多分に入った着手になっているのでないかと想像する。過去の囲碁経験に基づいた常識的な着手が多くなれば趙治勲名人は打ち易くなるだろう。ディープラーニングの手法も取り入れられているようであるが、どの程度の成果が出ているか疑問である。

DeepZenGoとマシン性能について

DeepZenGOは、米Googleの囲碁用AI「AlphaGo」を上回る性能を目指し、2016年3月から開発されてきたAI囲碁ソフト。
・囲碁ソフト「Zen」開発チームのチーフプログラマー・尾島陽児さんが開発のメイン
・東京大学・松尾研究室がAIの研究で協力
・ドワンゴがハードウェアや開発スペースを提供
・日本棋院がプロ棋士との対戦機会を設けるなどのサポート
囲碁ソフトも従来のモンテカルロ技法から一部「AlphaGo」と同様にディープラーニングの手法を取り入れられている。モンテカルロ法は複数個の候補手を実際に着手させて対戦していって、結果的に一番有効であった思われる手を選択する手法。すべての手を試みるのは大規模なコンピュータでも不可能なので、何らかの人間の判断で候補手が選択されていると想像する。

マシン性能

「DeepZenGO」の開発に際してドワンゴがディープラーニング専用GPUサーバファーム「紅莉栖(くりす)」を提供するとのこと。但し、「紅莉栖(くりす)」はノード数が100と表記されていたが、今回のマシン性能との関係が不明。
発表された今回のマシン性能は以下の通り。
・CPU:E5-2699v4×2ソケット(44コア 88スレッド 2.20GHz)
・GPU:はNVIDIA TITAN X(Pascal世代 3584コア)×4
・ディスク:128GB SSD(OS起動用)+480GB SSD×2
・メモリ:128GB

「AlphaGo」のマシンスペックを見た時は何台ものコンピュータが接続された普通には使用できない凄いパワーのマシンシステムを持ってきた印象であったが、今回の「DeepZenGo」のマシンスペックは筐体は一つに収まり、数百万程度で組み立てられるのでないかと思えるスペックであり、凄さはない。

個人が使用するマシンと比較すると。

個人が普通に使用するマシン性能

・CPU:2コア、4スレッド
・GPU:なし
・ディスク:128GBSSD+1TB HHD
・メモリー:8GB

ゲーム用のマシン性能

ゲームマシンはダイナミックに動く画面を制御するためGPUが使用される。
・CPU:4コア、8スレッド( 4GHz)
・GPU:1000コア
・ディスク:256GB SSD + 2TG HDD
・メモリ:12GB
程度である。

「DeepZenGo」の性能は個人で使用するゲームマシンの感覚的には10倍程度のマシンス性能である。

性能の意味

CPUの44コア 88スレッド 2.20GHzの意味は2.2GHzのテンポ(速度)で44の仕事が部分的には88の仕事が分担して処理できる性能。コンピュータもテンポに合わせて演算処理等を行うがG(百万)と超猛烈な速度で44のコンピュータが同期を取りながら演奏していることになる。実際には一つの業務で仕事を分割するのは大変であり、マシン性能の何割程度しか活用できない。
GPUの3584コア×4の意味は単純な演算処理なら3584×4を同時にできる性能。これもCPUと同様に超猛烈な速度で計算しており、大量に計算するだけならCPUの何百倍という能力を発揮する。但し、複雑な判断や処理が伴う仕事はCPUで行わなければならないので、大量のアルバイト雇い、単純作業をさせている感覚である。今回使用される「NVIDIA TITAN X」はゲームマニアの強者なら使用しているGPU。

DeepZenGoの公式的な実力

プロ棋士の強さの指標として「elo Rating」(イロ・レーティング)があるが、DeepZenGoは約3000である。日本トップ棋士の井山裕太は約3600。現在のAlphaGoのレートも3600程度である。
DeepZenGoもディープラーニングで経験を積めば日に日に強くなってくると思うが、急激な進歩は難しいだろう。

今回の対戦の意義

「AlphaGo」がプロ棋士に勝ったが、簡単には利用できない強大なマシンパワーと特別な雰囲気によってもたらさせたもので、非現実的な特別な勝利であった。今回の対戦では一応、非常に高価ではあるが、無理をすれば個人レベルでも購入可能なマシン性能での対戦であり、コンピュータとプロ棋士が対等な土俵で戦ったと言える。これで、本当にコンピュータが勝つようなことがあれば、将棋と同様にコンピュータも棋戦に参加する可能性がある。
なお、アマチュアレベルでは既に市販されている囲碁ソフトが勝っており、並の実力では勝てないレベルに達している。私もほとんど勝つことができない。
今回の対戦は真にコンピュータの実力がプロレベルに達したか試される対戦である。

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