エリザベス:ゴールデン・エイジ感想

帆船の活躍した時代の史劇に興味を覚え、エリザベス:ゴールデン・エイジを見に行った。この映画はケイト・ブランシェットを主役にした前作エリザベス1世の続きである。この映画ではスペインとの対立を軸に、内政ではメアリー女王を起因にした陰謀事件、アメリカーのバージニアを発見したウォルター・ローリーとの関わり、スペインの無敵艦隊とのアルマダの海戦が描かれている。

史劇を見る場合、やはり時代背景を知らなければ理解しにくい面がある。イギリス人などでは常識的と思われるような事件でも、日本人にとっては全く未知のこと。映画では詳しくは解説されないので、歴史を知らなければよく理解できない点も生じる。前作を見た人はある程度、経緯を理解しているだろうが、初めての人は当時の状況を頭に入れて行った方が理解しやすいでなかろうか。

当時、世界の覇者はスペインであった。新大陸発見からスペインが多くの植民地を持ち、強力な艦隊を持っていた。これに対しイギリスは海賊船が主体であったようだ。この映画で描かれているアルマダの海戦の事実上の指揮者のフランシス・ドレークはゴールデンハインドに乗って世界一周を達成した人物である。また、この航海でスペインの植民地や船を襲い多大の財宝を奪っている。これをエリザベス1世に献上したとのことである。スペインが英国に侵攻した原因の一つにはこの海賊行為を取り締まるようにエリザベス1世に申し入れたが断られたことも原因になっている。この映画に出てくるウォルター・ローリーもバージニアを発見した冒険家であり、海賊に近い人物であろう。

しかし、海賊船が必ずしも能力的に劣るとも言えないようである。射的距離の長い砲を装備していたようであり、全く、歯が立たなかった訳ではなかったようである。また、機動力も優れていたのでなかろうか。

映画で多くの帆船の姿や大がかりな戦闘シーンを期待していたが、そのような場面が少なく期待はずれであった。物理的に多くの帆船を造るのは無理があるのであろう。どうも大船団はCGで合成した映像であるようだ。

悲劇の女王としてしられるメアリーが処刑される経緯が描かれている。幽閉されていたメアリー女王は正当な王位継承権を主張できるほど由緒正しい人物であり、エリザベスとの関係は複雑であったようだ。当然、権力争いから陰謀を企てる者がいた時代である。ただ、その他の関係者の立場が理解出来ないことや、メアリー女王に対して知識もなく、思い入れもないため、メアリー女王の処刑を史実として淡々と受け入れるだけである。

この映画の一番の見所はケイト・ブランシェットの演じるエリザベス1世のカリスマ性とエリザベスの着る豪華な衣装なのかもしれない。衣装部屋やカツラをとってくつろぐ姿など日常生活も場面も面白い。女性には興味を引くのかもしれない。

個人的には映画の中でルネサンス時代(バロックの前の時代)の音楽が演奏されていたのも興味を引いた。実はこの時代、リコーダーもよく演奏された時代でもある。エリザベス女王の前のヘンリー8世は日課として、リコーダーを吹いていたことが記録として残っているとのこと。これはバッハなど大作曲家が出てくる100年以上前のことであり、リコーダーが活躍していた時代の風俗が見られ面白かった。

会戦を指揮したドレーク船長が冒険に出たときの船。ゴールデンハインドの模型。

ゴールデンハイド号の模型

ゴールデンハイド号の模型

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