20世紀の幕開け「ピアノの歴史」

12月8日横浜みなとみらい小ホールでレクチャーコンサートシリーズ「ピアノの歴史」の第8回目(最終回)があった。今回は「20世紀の幕開け」を表題にしてレクチャーとピアノ演奏があった。講師は国立音楽大学等で講師をされている安田和信さん、ピアノ演奏は小倉貴久子さんであった。使用ピアノは1913年製のベヒシュタインである。

今回は20世紀と言うことで、ヤナーチェック、バルトーク、スクリャービン、ラフマニノフ、グラナドス、フォーレ、ラヴェル、ドビュッシーと実に8人の作曲家の曲が紹介、演奏された。前回まではドイツ、オーストリアを中心に活躍した作曲家が多かったが、今回はすべて、ドイツ以外の作曲家である。変化のある曲目の構成で演奏そのものが楽しかった。

レクチャーは短い時間であり、内容も難しかったので良く理解出来なかったが、勝手に解釈すると、20世紀は帝国主義全盛の時代であり、植民地獲得が中核国家の主要の目標となり、その達成のための効率的手段として、均質な国民によつて構成される国民国家の創出が必要となった。作曲家もこの政治体制に影響され、民族とか国家とかを意識するようになったのであろう。

また、ピアノ文化が周辺諸国に広がって、以前はあまり顧みられることのなかった民族舞曲などを基にした作曲が行われるようになったのであろう。新しい和音や音列などの試みも行われているようである。いずれにしても、個性がない曲は生き残れない時代になったのであろう。

ピアノは進歩を重ね、鉄枠に弦を張ったピアノになっており、素人の私には現在のピアノと殆ど変わらないと思えるほどでの音量、音色であった。ただ、演奏された小倉さんなど意見によると、まだ、ハンマーが小さく、柔らかい音色とのことである。また、キータッチの反応が鈍いため、音が少し遅れて出てくることから、キーが重いと感じるそうである。

小倉さんの演奏は素晴らしかった。使用したピアノも現在のピアノに近かったため、レクチャーというより通常の演奏会と変わらない雰囲気であった。民族色の濃い曲から現在的な曲まで取り上げられた8人の作曲家の曲はどれも個性があり、面白かった。

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