全日本学生音楽コンクール横浜市民賞選定員になって

 横浜のみなとみない小ホールで開催された第67回全日本学生音楽コンクール全国大会のフルート部門中学校の部に横浜市民賞の選定員に選ばれたので、参加した。レベルの高いコンクールで中学生でも演奏技術は高く、一人を選ぶのは難しかったが、自分なりの判断基準を作り、投票した。演奏を評価するという立場で聴けてよい経験になった。

 家内が昨年から選定員になって、なかなか面白いとのこと。フルートならまだ追加募集しているとのことだったので、早速インタネットで申し込み、運よく選ばれた。特に難しい条件がある訳けでなく、横浜在住で、クラシック音楽に興味がある人なら誰でもよさそうな感じである。市の説明文にも「専門的な見地からの選定は必要ありません。あくまでも、あたな自身の感性で選んでください。」とのこと。

 当日は演奏開始20分前に、事務棟の一室に集められ説明を受ける。部屋の外のロビーでは演奏者が綺麗に着飾って待機していた。選定員は20名程度。平日の午後とあって暇なのか男性の年配者が多い。行うことは決められた席で全員の演奏を聴いて、無記名の投票用紙に1名を選定し、○印、次点者1名に任意で△印を記入するだけである。

 出場者は各地方予選を勝ち抜いてきた精鋭の10名。一人10分以内で自由曲を1,2曲演奏する。プログラムを見るがどれも知らない曲である。我々が知っているポピュラーな曲は一つもない。しかし、コンクール向きの曲というのがあるのであろうか。3名と2名が同じ曲を演奏していた。誰の演奏も巧い。楽譜はないし、素人が1名を選ぶのはなかなか大変である。

 ただ我々は技術的な優秀者を選ぶ必要はなく、演奏会にでも行ったつもりで、選曲も含めて気に入った演奏者を選べばよいのである。

 演奏を聴いて行くと素人でもいろいろと気づくものである。心地よい演奏、技巧的な演奏、綺麗な音色、高音の鋭い音、息継ぎの音、元気な演奏、素直演奏、演奏しているスタイルなど自分なりの審査基準を設け判断することになる。

 最初はいろいろメモしながら判断する必要があるかと思ったが、一人を選ぶだけなので、演奏された中で誰が一番かを絶えず心の中で決めながら順次聴いていけばよいだけなのでそれほど難しいことはない。

 部屋に戻って、投票、開票と進んで行く。投票にバラツキがあるかと思ったが、それなりに票が纏まり波乱もなく決まった。素人は素人なりに考えが近いのかもしれない。その後、審査員の発表があったが、驚いたことに市民賞の得票と全く異なったものであった。多分、審査員は演奏技術を重点的に評価してのに対し、市民は易し曲でも聴いていて気持ちの良い演奏を選んだのでないかと思う。幾ら演奏技術が優れていても最終的には聴衆に受け入れなければ意味がないので、市民賞の選定もそれなりに意義があると思った。

 コンクールは何度か聴きに行ったが、選ぶと言う立場で聴いたことはなかったので、面白くよい経験になった。来年も別の楽器の選定員に応募したいものである。

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