TASCAM DR-05VER2-J(リニアPCMレコーダー)の感想

TASCAM DR-05は音楽を録音することを目的に、無指向性ステレオコンデンサーマイク搭載し、CDの3.26倍の 24bit/96kHzハイレゾ品質まで対応できるリニアPCMレコーダーである。安価な製品であるがアマチュアの音楽活動程度なら十分に使用に耐え得る 性能を持った製品である。
購入するに当たってマイクが無指向性で目的に合うか危惧したが、十分満足できる製品であった。以下に使用した感想をZOOMのHandy Recorder H1と比較しながら紹介する。

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購入した経緯

以前、ZOOMのHandy Recorder H1を持っていたが、外出したとき H1入れていたバッグと一緒に失くしてしまった。H1はコンパクトで高性能であったので、再度同じものを購入することも考えたが、金を出して同じ物を購入すというのは如何にも馬鹿らしい気がしたので、今回は気分を新に別の製品を買うことにした。
安価でコンデンサーマイクを搭載したPCMレコーダーはZOOMかTASCAMしかないので、各機種を比較検討していたが、丁度、TASCAM DR-05VER2-Jが型落ち製品として大幅に値下げして販売されていたので、買い時だと思い迷わず購入した。

TASCAMの製品の分類

TASCAMの安価なPCMレコーダー製品としてはDR-05とDR-07があるが、丁度製品の切り替え時期なのか同じような類似した品名の製品が多く、その違いが分かり難くかった。
TASCAM DR-05と表示されている製品は3種類あったが、その録音する性能は同じであると考えている。
TASCAM DR-05は当初、完全に英語仕様の製品であったが、現在は日本語使用に変わり、それがDR-05として販売されているようだ。
私が購入したTASCAM DR-05VER2-Jはディスプレーに表示される操作画面が英語か日本語に選択できる製品である。ただし、外部の操作パネルの表示は英語のままである。
TASCAM DR-05VER2-JJはディスプレーに表示される内容だけでなく、操作パネルも日本語にしたもので、日本ではこの製品が標準製品となり、現在は「TASCAM DR-05」として販売されているようだ。
その他TASCAM DR-07が販売されているが、これは性能的には殆どDR-05と同じであると思われる。使用されているマイクが無指向性から単一指向性に変更され、更にマイクの向きも変更できるようになった製品だ。

マイクの指向性について

マイクの指向性の点について気になったので調べたところ、「オーディオテクニカ」のサイトの詳しく説明されていた。

置かれた場所に集まった音のすべてが、振動板に届いて電気出力となるのが「全指向性(無指向性)」と呼ばれるマイクロホンだ。言い方を換えれば、マイクロ ホン本体(振動板)の向きや角度に関係なく、音の大きさだけに反応する性格を持つ。振動板の前方だけが音場に対して拡げられている構造で、カセットテープ レコーダーなどの内蔵用、インタビュー用や議事収録用コンパクトマイクロホンなどに主に使われる。効果音の生録でも力を発揮する。場所を離して2本立てれ ば、本来は味わう事のできない独特なステレオ感を創り出すことも可能だ。
「単一指向性」マイクロホンと呼ぶ。無指向性と構造が違うのは、振動板の後ろ側にも音の通り道として穴や溝が設けられている点だ。後方で鳴った音は、まず この穴や溝から入って振動板の裏側に届く(間接音)。同じ音は回り込み、少し遅れて振動板の表側にも届きます(直接音)。そこで、穴や溝から振動板の裏側 までに障害物などを置いて間接音の速度を遅らせ、直接音と同時に到達するようにすると、この音は振動板の表と裏で同時に生じた同量のエネルギーとして相殺 され、電気出力にならない。

要約すると、無指向性のマイクは普通のマイクである。マイク前方の音や後方から回り込んで来る音を単純に収録しているだけである。
単一指向性のマイクは前方から来る音は無指向性と同じように録音するが、マイクの構造を工夫して後方から来る音は音同士が打ち消しあって感度が下がるようにされたマイクである。
無指向性マイクの方が何も細工してないので人間に近い感覚で録音できるのでないかと思った。

DR-05の操作性について

全般的にDR-05は少し筐体が大きいが、筐体が大きい分だけ表面パネルも大きく前面の10個ボタンですべての操作ができ、操作ソフトも機能が豊富で、操作性は非常によい。

dr05操作ボタン

dr05操作ボタン

操作ボタンの概略

DR-05の機能は豊富である。操作はすべて前面の10のボタンで行う。操作ボタンの概略の利用方法は以下の通りである。
HOME:電源ボタン(長押し)、録音や再生のストップ、HOME画面に戻る。操作を打ち切るときはこのボタンを押せば元に戻る。
RECORD:1回押して録音レベルの調整。次に押して録音開始である。
MENU:各種設定機能(ファイル形式、サンプリング周波数、ステレオ・モノラル、環境設定、低域カットetc)
PB CONT:再生の速度変更、MARKのループ再生。まだ、あまり使用していない。
QUICK:入力レベル調整、ファイル消去。緊急の時、使用するのでないかと思うが、ファイル消去で一度使用しただけである。
MARK:マークを付ける。まだ使っていない。

筐体が大きい

ZOOM H1と比較して、TASCAM DR-05は少し筐体が大きい。野外で使用するには筐体が大きい分だけ人目にも付きやすく、多少不便である。ZOOM H1にするか迷ったのもこの点である。
DR-05の入力はプラグイン・パワーとなっているので、別に購入したマイクも使用できる。野外の録音が面白そうな人間の感覚に近いバイノーラルマイクも使用できるが、筐体が大きいので人前で本体の扱いが多少気になるところである。
私の場合は小さなカバンを持参してDR-05をその中に入れて操作しようかと思っている。DR-05のマイクで録音するときはマイクの部分だけ外に出して対応している。
胸ポケットに入れることも可能であるが、動いたとき擦れるような雑音を拾うので注意が必要だ。

ファイルの扱いが便利

H1は録音されたファイルにシーケンシャルの名前が割り振られるだけであるが、DR-05はその前に日付か任意の文字を追加できるので、便利である。ただし、任意の文字にするにはメニューから名前を変更しなければならないので、操作の手間はかかる。私の場合は日付に設定して使用している。
シーケンシャルの名前だけだと後で探すとき分かり難いが、ファイル名に日付情報が付加されていると後で随分と探し易くなる。
フォルダーを作成して分類することも可能である。ただ、フォルダーを作成する手間はかかる。

録音再生操作

H1は小さい筐体の前面に大きな録音ボタンがついていたので、録音だけは簡単であった。しかし、再生機能となるとサイドの小さいボタンを操作しなければならないので、操作性は悪かった。特にファイルを飛ばす操作と曲の中の早送り操作は同じ早送りボタンで行うが、反応が悪く、いらいらしながら行ったものである。
DR-05は録音は1度録音ボタンを押して、録音レベルの調整を行い、更に録音ボタンを押すと録音が始まる。電源を入れるときもボタンを長押ししなければならないので、録音するまでに多少手間がかかる。再生機能は非常に快適である。オーディオ機器の標準となっている再生、早送りボタンも前面にあり、迷うことはない。

再生していない時に早送りボタンを押すと、次のファイルに飛ぶ。曲を再生しているときに早送りボタンを押すと曲の中の早送りとなり、理解しやすい。

パソコン等とのUSB接続

この点については、H1もDR-05もUSBを通して問題なくいろいろな機器に接続できる。H1はUSBと接続すれば直ぐ操作できたが、DR-05は機能が豊富なため、電源を入れ、パソコンとの接続を選び、初めて接続される。また、DR-05はフォルダで分類されているので、フォルダの指定とひと手間余分にかかるが、この時は時間に追われていないので、あまり苦にならない。
DR-05とデジタルアンプのマランツM-CR611とをUSBで接続してみたが、これも問題なく接続できた。本格的なオーディオ機器を通して録音したファイルを簡単に再現できるので、便利である。ただし、アンプのディスプレーに最初に表示されるのは、一番録音が古いファイルとなるので、最新のファイルまで一つづつ飛ばさなければならないのが面倒である。また、DR-05のアウトからM-CR611のアナログインに接続して再生することもできるが、原因不明であるが、思った以上に音が悪かった。

録音性能

DR-05はコンデンサーマイクが使用されているので録音性能は非常に良い。ただし、コンデンサーマイクは感度が鋭いため、扱いはシビアである。小さな音も拾うため、会議など日常的に使用するには使いづらい面はある。プロの演奏会でもコンデンサーマイクはライブなどでは足音まで拾うので敬遠されることもあるとのことである。
DR-05でも録音中に本体に触ったりすると雑音が録音されるので、気を付けなければならない。野外で録音するときは風の音を拾うので、風防を装着する必要がある。

ZOOM H1との比較

ZOOM H1をなくしてしなったので正確には比較出来ないが、両者とも録音性能は素晴らしく、素人の音楽活動には十分耐え得る製品である。
無指向性マイクであっても前面の音を十分な音量で録音することができた。
ただ、性能が良すぎて、何の音も拾ってしまうので扱いには注意する必要がある。孫のピアノ練習風景を手持ちで録音したが、途中に手でも動かしたのか低音のノ イズが入っていた。録音中は本体に触らないようにするのが良いようだ。幸いH1で買ったミニ三脚がDR-05でも利用できたので、室内の録音には利用している。
録音した内容をアウトから再生してみたが、DR-05は高音が少しきつく聴こえた。DR-05のイコライザー機能を利用して高音を下げて聴いたところ聴きやすくなった。また、録音したファイルをUSBを経由して外部アンプで再生し たところ、普通に聴こえたので、高音がきつくなるのはアナログアウト特有の性能かもしれない。
まあ、総合的にはDR-05の方がマイクが大きくその分だけ性能が良いのでないかと思っている。

再生スピードの変更

DR-05は音程を変えずに再生スピードを早くしたり、遅くしたりできる。(0.5倍〜1,5倍)
メロディー部分は確かに音程が狂わず再生されているようであるが、速度を変更すると特に低音部に震えたようなノイズが入り音楽鑑賞としては使用できるものではない。
早送りして目的の場所を探すとか、会話を筆記するため遅く再生するのとかリズムを確かめるとか目的を限定すれば使用できないこともない。

その他の機能

機能は豊富であるが、同梱されているのが簡単なマニュアルだけなので、その簡易マニュアルで理解できる範囲の操作が中心となる。完全に使い込むのであれば。ネットで詳細な操作マニュアルを読む必要がある。

チューナ機能

どの程度のものか試しに使用したが、画面が小さく見づらい。最近はスマホでも優れたチューナ機能があるので、使用することはないだろう。

DR−05はその他にも様々な機能を持っているが、確認するのも大変である。また、簡易的レベル程度の機能でないかと思ってあまり期待していないが、今後、気がついたものがあれば順次感想を追加する。

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